テーマ | 心疾患における心臓リハビリについて ~最新の話題も含めて~ |
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講 師 | 株式会社リモハブ/大阪大学循環器内科 谷口 達典先生 |
開催日時 | 2024 年11月26日(火)午後2:00~3:30 |
心疾患は日本における主要な死因の一つであり、再発予防や生活の質(QOL)の向上を目指す上で、心臓リハビリテーション(以下、心リハ)は欠かせない存在です。心リハは運動療法を中心に、生活管理、栄養指導、服薬管理、心理的サポートなど、多角的なプログラムを通じて、患者が日常生活に復帰し、病気と向き合いながら充実した生活を送ることを支援します。その効果は科学的にも実証されており、医療ガイドラインでも積極的な実施が推奨されています。しかし現状では、たとえば心不全患者を対象とした外来心リハの実施率はわずか7%にとどまっています。その背景には、医療機関へのアクセスの問題が挙げられます。都市部に医療サービスが集中している一方、地方や過疎地域では医療機関へのアクセスが限られており、「リハビリを受けたいが通院が難しい」といった声がしばしば聞かれるのが現状です。
近年、インターネットの普及や通信コストの低下により、遠隔医療が現実のものとなりつつあります。この新しい技術を活用した医療は、欧米では「e-Health」や「Telemedicine」として知られています。特に、新型コロナウイルス感染症のパンデミックは遠隔医療の必要性を大きく後押しし、世界的にもその普及を加速させました。私が代表を務める大阪大学発のベンチャー企業「リモハブ」では、遠隔心臓リハビリシステムの開発を進めています。このシステムは、医療機器としての承認取得を目指して大阪大学で医師主導治験を実施するなど、実用化に向けた取り組みが進行中です。
本講演では、心リハの基本的な内容や現状の課題に触れながら、遠隔医療を活用した心リハの最新トピックについてもお話しします。また、参加者の皆様がご自身やご家族の健康管理に役立てられるよう、心リハの実践例や日常生活で取り入れやすい運動習慣についても具体的にご紹介します。心疾患に関する理解を深めるとともに、より健康で豊かな生活を送るためのヒントとなれば幸いです。