テーマ | 「 心エコー塾 2019.2.2 」報告書 |
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担 当 | 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻機能診断科学講座 中谷 敏 先生 |
開催日時 | 2019.2.2 |
今年も大阪大学医学部附属病院卒後教育開発センターの後援の下、2019年2月2日、大阪大学医学部附属病院14階会議室において大阪ハートクラブ超音波検査セミナー「心エコー塾」を開催させていただきました。このセミナーは少人数で自由に質問できる雰囲気を大切にしたいと考え、「塾」と名付けて10年前から年度末に一度開催させていただいています。 今回は救急現場や当直中の心エコー検査をイメージし、大阪大学医学部循環器内科の仙石 薫子先生による「救急外来で必要とされる心エコー指標とその解釈」、大阪大学医学部保健学科の浅沼俊彦先生による「胸痛患者のみかた」、大阪警察病院循環器内科の竹田泰治先生による「急性心不全のみかた」、大阪大学医学部循環器内科の大西俊成先生による「慢性心不全のみかた」、 国立循環器病研究センター心不全科の天野雅史先生による「トリアージエコーの神髄を知る」、そして最後に私が心エコーに関する質問に何でも答えるという「Q & Aコーナー」と計6つのセッションを行いました。講演はいずれも熱のこもったものでたいへん勉強になりました。 心エコー検査が他の検査と違うのは検査者自らが能動的に関われるという点です。言い換えると、検査をしていく過程で自分の疑問が自分の力でどんどん解消されていき、治療方針が見えてくるわけで、まだ診断がついていない救急現場では特に必要不可欠な検査だと思います。その意味では是非若い先生方にこそ身につけてほしい手技であり、心エコー塾のような場を大いに活用してもらいたいものです。また日頃心エコー検査に携わっている技師さんにとっても、ともすれば独善的になる検査の仕方を時折再チェックすることが必要です。その点からもこの心エコー塾は大いに意味があるのではないかと思っています。 昨年は宣伝活動が十分でなかったせいかあまり多くの方に参加いただけませんでした。そこで今年は幾つかの知り合いの施設に声をかけさせていただくなどした結果、約40名の方に参加いただけました。このことは心エコーセミナーについてのニーズはあるにもかかわらず、大阪ハートクラブ会報だけでは十分な宣伝効果がないことを意味しているのかも知れません。次回以降も、大阪ハートクラブ会員の先生方、あるいは関連施設の先生方が心エコー検査に対しての理解を深めるお手伝いをできるよう努力して参りますので、会員の皆様におかれましては 同僚や部下の先生方、技師さんなどに積極的にお声がけをいただければと思います。どうぞ よろしくお願いいたします。